LIVE LOG
芸人ライター 田畑勇一がチーモンチョーチュウ・菊地プロデュース公演に密着!
おれのやりたい事をぎゅーっと詰め込んだ公演が話題!!吉本坂が3週に渡り2期生”菊地浩輔”の生誕祭を開催!!
6月がどんな月か皆さんはご存知ですか?古くはジューンブライトというような言葉もありましたが、吉本坂では6月を2期生チーモンチョーチュウ菊地さんの誕生月と位置付けております。
公式の発表があったわけではございません。しかしそう思っても仕方がないのです。なんと、吉本坂が毎週金曜日定期公演を行っている有楽町シアターで、3週にわたり菊地浩輔の生誕祭を開催することを発表したからです!チーモンチョーチュウの漫才を見てきた自分としては、これは絶対に自分の目で確かめる必要があると思い、今回のイベント「Happy Birthday To Me~今夜だけは、主役・菊地浩輔~」に参加させて頂きました。
という事で、吉本坂はもちろん1次で落ちた、ラフマガで芸人ライターをしている田畑勇一です。よろしくお願いいたします。
・オープニングから浮かれっぱなし!チーモン菊地の年表クイズでハプニング続出!!
幕が上がり、舞台上に照明が照らされると、今回の主役菊地浩輔が早速登場。なんと肩からかけているのは「本日の主役」の襷。そして蝋燭がデコレーションされているパーティメガネ。漫才師としての菊地さんしか見たことがなかった僕は、この眼前に現れた菊地さんが、アイドルとしての菊地さんなのか、ただただはっちゃけてる40歳なのか、全くその判断がつかなかったが、一つだけ言えるのは、とにかく本人がめちゃめちゃ楽しそう!!
吉本坂としては初の生誕祭という事で気合を入れてきたと語る菊地さん。なるほど、やはり2期生でありながら芸歴では大先輩の自分が後輩たちに道を示すべく、率先してアイドルとしての背中を見せているのだ。僕の中で全てが腑に落ちたあと、本日の生誕祭を祝ってくれるメンバーたちを呼び込むと、僕の期待とは裏腹に、その姿をいじられまくる菊地さん。
え?やっぱりはしゃいでたのか!!実は家にあるピカピカしたものを集めてきたらしい菊地さ
ん。そんな大はしゃぎの40歳に、レインボー池田が堪らず今日のメンバーのスタンスを確認する時間帯も。しかし6月の公演は本当にすごい。なんと6月の菊地生誕祭の3週分は、全て菊地さんが自身で企画しており、セルフで祝うというスタンス。その熱の入れように会場が盛り上がるなか、「見る人が見たらだいぶ寂しい人かもしれない」と菊地さんが漏らすと笑いも起こる。続け様に、本来の誕生日も6月23日で、実はそれまでに3公演全て終わっていると暴露すると、またまた会場から笑いが巻き起こる。自虐で笑いを起こす菊地さんだが、それを大いに笑って主役を祝福するのも吉本坂らしい祝い方だ。
そんなメンバーから愛あるいじりを沢山されて、メンバー同士の仲の良さが見れたところで最初の企画「年表クイズ」がスタート。
菊地浩輔という人間を昔から知っていた人は更に深く、吉本坂から知ってくれた人はどんどん自分を知って貰いたいという事で用意された生誕祭企画。生誕祭にふさわしいクイズだと思いきや、一筋縄で行かないのが菊地さんの年表クイズ。なんとここで、メンバーの机の上に用意されたのは黒ひげ危機一発。
もし問題の答えがわかっても、黒ひげを飛ばさないと答えられないのだ。そんなオリジナルルールに「めんどくさい!」のクレームが池田から飛び出すが、「でも誕生日の人にそんなこと言っちゃあダメだよね。」と余計に寂しくさせる追い討ちいじりでまたまた笑いが起こる。そんな中、吉本坂では先輩に当たる池田が、年表クイズをするにあたって菊地さんとの関係性を他のメンバーに聞いてみると、藤井菜央から「アニバーサリーライブですれ違ったことがある」とまさかの発言。誕生日を祝いにきたメンバーからの極薄エピソード披露のハプニングに、他のメンバーが、「それだけ?!」と驚きを隠せないなか、必死に藤井菜央とのエピソードを披露するのは本日主役の菊地さん。
なんとかメンバーとの関係性を証明できて、池田も「危うく知らないおじさんのパーソナルな部分を解くのかと思った。」と一安心。なんとか年表クイズの企画へ進んでいく。年表クイズでは、メンバーも驚きの菊地さんの過去が次々と明かされる中、黒ひげがうまく飛ばず苦戦するメンバーたち。
しかし、ここで思ってもいないハプニングが起こる。池田だけは何故か黒ひげをすぐに飛ばせてしまうのだ。本来なら大チャンス。しかし、池田自身も黒ひげ一発飛ばしの才能を自覚しておらず、答えが思いつく前に黒ひげが飛んでしまい逆に追い込まれていく。自分の才能に置いてけぼりを喰らう池田。
池田が解答に苦しむ中、他のメンバーは手を止めて池田が答えるのを待つ。その無言の圧にも苦しむ池田。しかしここでまたハプニングが。箕迫かなが黒ひげを飛ばしてしまい、池田が答えている間に剣を刺していたことが発覚。そんな収集がつかないメンバーたちの行動に、休むことなくツッコミを入れて働くのが本日の主役の菊地さん。
本当にフル稼働している。本日の主役という襷がキラキラ輝く。40という年齢はアイドルにおいては”おじさん”という表現にまとめられてしまうのかもしれない。けれど、今この公演においては、40という積み重ねてきた年月が、好き勝手暴走するメンバーたちをツッコミとしてまとめ上げるうえで必要不可欠な年齢であり、まさに40という年齢だからこその公演に思えてくるのが凄い。間違いなく一番輝いているのは菊地さんなのだ。
年表クイズの結果は藤井菜央が2P獲得で優勝。景品として菊地さんの唯一残っている赤ちゃんの写真が額縁に入れられてプレゼント。恥ずかしそうにしながらも嬉しそうに景品をもらう藤井菜央だった。
・菊地年表クイズの勢いのまま!菊地の思い出の曲「がじゃいも」熱唱!
年表クイズで大いに楽しませてくれた本日の主役菊地浩輔が、次に用意したのが自身の思い出の曲を歌うパフォーマンス。歌う前に静かな口調でその曲の思い出を語る菊地さん。10代の多感な時期に、悩んだり凹んだりした時に何度もこの曲で勇気づけられたことがあるそうだ。そんな菊地さんの思い出に触れた会場も、少しノスタルジックな雰囲気に。お客さんから自然と拍手が沸き起こると、その場で感謝の気持ちを伝える菊地さん。
そんな会場の雰囲気からも、当然バラードの曲が歌われるのかと思いきや、菊地さんの口から飛び出したのは「がっじゃいも~!!」の言葉。菊地さんの思い出の曲とは、あのとんねるずさんの名曲「がじゃいも」だったのだ。最後まで明るく仕上げる菊地さん。さすが、人を元気にする才能を生まれながらに持っている。
途中からはメンバーが再び合流し、会場の盛り上がりも最高潮に。そして最後は菊地少年の思い出の写真たちがモニターにうつされ、菊地浩輔の歴史を、本人の思い出の曲と本人がそれを熱唱する中で振り返るという贅沢な時間となった。
・NEXT CHAOのコーナーでは白いガチ詩foreverMAXが二度目のパフォーマンスを披露!
様々なパフォーマンスが毎週飛び出すNEXT CHAOのコーナでは、白いガチ詩foreverMAXがコ
ント「競馬の予想屋」を披露。
白いガチ詩foreverMAXは、東京シャンデリアのハラちゃんと、まるいるいとのユニット。独特
の世界観で見るものを魅了していく、これからの活躍がめちゃめちゃ期待される2人だ。それぞれの活動もめざましく、東京シャンデリアのハラちゃんは、コンビ結成わずか3ヶ月で神保町漫才劇場のメンバー入りに手のかかるところまで早くも来ている逸材。
まるいるいは広瀬すずさんのモノマネでテレビにも出演。自身のyoutubeチャンネル”まるいるいのご飯を食べさせてもらえませんか?”は登録者1万人に手が届くところまで増やしている。
そんな個々での活躍も凄い2人が、もう一つ力を入れているのが白いガチ詩foreverMAXなの
だ。コントの世界で2人の表現がぶつかり絡み合い、どのユニットにも真似できない唯一無二の雰囲気を作り出している。そしてコント終わりに中島美嘉さんのGLAMOROUS SKYを熱唱。若
くしてお笑いも歌もできるなんて本当に凄い才能だと脱帽させられる。これからの吉本坂の活躍も大いに期待させてくれるNEXT CHAOのコーナーであった。
・最後はアイドルとして全てを持っていく菊地さん!そしてフィナーレ!!
そんな吉本坂の明るい未来を見せてくれたあとは、現在バリバリ活躍中のみんなの兄さん菊地浩輔のアイドルとしての圧巻パフォーマンス。そしてこれが、生誕祭第1週の最後の演目となった。
吉本坂の名曲揃いの中でも神曲と称される「STRAY SHEEP」を、センター菊地浩輔で披露。レ
インボー池田も他のユニットの曲を披露するのは初めてらしく、そちらにも注目が集まる。
STRAY SHEEPのイントロが流れると浮かび上がるメンバーの影。そこはさっきまでの楽しい舞
台の延長とは明らかに違っており、アイドルとしての覚悟を見せる場所に変わっていた。同じ人物
がやっているのか?楽しい空気だった会場を、STRAY SHEEPの波が駆け抜け、会場に広がって
いる波長を塗り替えていく。とても堂々としていて、それを査定してくれと言わんばかりにパ
フォーマンスは続く。
見るものの目を奪うとはこういうことなのかもしれない。芸人として表現してきた人生を、これからはアイドルとしても表現していく。そこには覚悟を持ってパフォーマンスをやり切るメンバーと、センターを務める菊地浩輔の姿があった。
全ての企画をやり通して晴れやかな表情を浮かべる菊地さん。改めてメンバーからもおめでとうと声をかけられる。池田から「これをあと2週するって大変ですね。」と、菊地さんを思いやったが、当の本人は「2週目と3週目はまた違う企画を準備していて、今から楽しみだ。」と目を輝かせていた。
やはり、この人は根っからの人を楽しませたい人間なんだろう。それは芸人でもアイドルでも変わらない、普遍的な”菊地浩輔”という人間の核にあるものなのだろう。そう考えたら、何もアイドルとしての活動が不思議なものではなく見えた。チーモンチョーチュウの漫才を見てきた僕にとって、吉本坂の菊地さんは、新しく自分を表現する場所を増やし、変わらずそこで人を楽しませたいと一生懸命汗をかく、偉大な先輩であった。改めて、40歳の誕生日おめでとうございます!
・公演を終えてメンバーの皆さんに少しだけインタビューさせて貰いました!
田畑:メンバーの皆さん、公演お疲れ様でした!
メンバー:お疲れ様でした!
田畑:本当に素晴らしい公演でした!
メンバー:ありがとうございます!
田畑:聞くところによると、吉本坂の生誕祭は菊地さんが初めてということで、ご自身の意気込みはどんな感じだったんでしょうか?
菊地:一発目を飾らせてもらうのは光栄だったんですが、正直少し怖いところもありました。一発目の生誕祭がお前かい!とか思われたらどうしようと笑 そんな不安なところもあったんですが、でも、やらせて頂く以上は楽しみたいなと思ってやりました。
田畑:その楽しみたいがオープニングの衣装で全面に出ていたと思います笑 見たことのない菊地さんが見れたと言いますか。
菊地:やっぱりアイドルなんで笑 もうツッコミとかじゃないんで僕は。有楽町ではアイドルなんで。
メンバー:おおーー!
田畑:公演中にもおっしゃっていましたが、今日のメンバーは普段から仲良くされてるメンバーなんですよね?
菊地:そうですね。やっぱり同期の2期生のメンバーだったりとか、菜央ちゃんはSHOWROOM
とか今日以外の公演だったり、池田とかも芸人の時から一緒だったりなんで、今日はそんなメンバーでお祝いしてもらったって感じですね。
田畑:皆さんからも菊地さんとの思い出を聞かせて貰いたいなと思うんですが、如何でしょう
か?
菊地:そんなみんな無いんじゃないの?
メンバー:いやいや!ありますよ!!
池田:僕はNSC在学中に番組観覧の動員で行った現場で、菊地さんがめちゃめちゃ踊ってらっしゃって、凄いなこの人って思ったのが最初ですね。
菊地さん:バカソウルだ!笑
池田:そうです!バカソウルです!!そこが出会いなんですよ!
田畑:その時のこと考えたら、一緒に誕生日をお祝いしてるのはどう?
池田:感慨深いですよ!10年前の池田が聞いたら(テンション)ブワってなりますね!バカソウルで見てた人!!おはスタの昆虫やー!って。
菊地:おはスタね!笑 やってたよなー!
田畑:そこらへんの感情は僕もわかるとこありますね。あまり本人には伝えられないけれど、内心めちゃめちゃ舞い上がってたり笑 他のメンバーはどうですか?
ハラちゃん:一番最初、2期生が入ってしばらくは具体的な活動がなかったんですよ。それで、昨年の10月に2期生の公演を有楽町で初めてやったんですけど、その時に、2期生みんなどうしたらいいかわからない状態の中で、菊地さんが僕たちを優しさで包んでくれて、まとめてくれたんです。
ー菊地さんがにこやかな表情で聞いている
ハラちゃん:それに踊りも一番初めに覚えられたのが菊地さんで、僕らも踊りには自信があったんですが、菊地さんのその姿に若いものが負けるわけにはいかないという気持ちにもなって、僕らの中で火が着いたというか。
ー菊地さん満面の笑み
ハラちゃん:今、微笑んでらっしゃる菊地さんがいて下さったからなんですよね。笑
田畑:菊地さん凄いじゃないですか!どうですか?この想いを聞いて。
菊地:いやー。こんなに気持ちいい瞬間があるのかなと思いますね。
一同:爆笑
菊地:すんごい気持ちいい・・・。
ハラちゃん:それからみんなグッと2期生も引き締まって。その空気感は菊地さんが作ってくださったと思います。
田畑:菊地さんにはそういう想いはあったんですか?
菊地:自然と若いと、芸歴が若かったり、単純に年齢も若かったりすると、何をどうしたらいいかもわからないし、ちょっと上の先輩との交流もわからないところもあると思うから、オーディションの時から、僕が2期生として入ったら1期生との橋渡しになりますとはずっと言ってたんで。
田畑:それがちゃんとメンバーに伝わってますよ!
菊地:いやー。それがちゃんとこれだけの文字数で言われると嬉しいです。文字数分だけ嬉しいです!
一同:爆笑
田畑:公演の年表クイズの企画はご自身で考えられたということでしたが、やってみてどうでしたか?
菊地:クイズはみんな前のめりになってくれてたんだけど、その他のJリーグ開幕とかを言った時の興味もなさ笑
田畑:僕も同じところでそれ思いました!笑
菊地:もっとこの時に出来たんですね~!とか想像してたんだけど、へぇー。って感じでその
ギャップに驚いたというか。。
メンバー:すみません!笑
池田:それを察してかノストラダムスカットしてましたよね笑
田畑:ご自身の判断でカットしたんですか?!
菊地:そうそう!またノストラダムスを説明するのも大変だし、あそこはピュッとカットしましたね。
田畑:2週目からは芸人編突入ですね!どうですか?
菊地:実はね。2週目は勝手な裏テーマなんですけど、2期生で固めていて、なおかつ全員芸人なんですよ。こんなご時世だから、場数も減ってるだろうから、なかなか羽も伸ばせてないと思うんで、ここでいっぱい羽を伸ばしてもらおうと。
田畑:なるほど!
菊地:どんと来いと!
メンバー:おぉー!!
菊地:あと3週目に関しては、結構仲が良い人だとか、吉本坂に入るきっかけになった人たちを呼んで、そこらへんの話とかも出来たらなーと思ってますね。
田畑:これはどちらも見逃せない公演になりそうですね!あと、がじゃいもの曲の思い出をもう少し教えて欲しいなと思いまして。
菊地:あれは舞台上で喋ったことが全てです!笑
田畑:そうなんですね!笑 わかりました!笑 では最後の「STRAY SHEEP」を選ばれた理由
は何だったんでしょうか?
菊地:あの曲は、僕が吉本坂の好きな曲の中に必ず入ってくる曲で、それは絶対にやりたいなと思ったんです。河本さんの時の公演でもやったんですけど、その時はまるまる全部じゃなかったんで、是非全部入ったバージョンでやりたいなと思って。
田畑:その曲のセンターをやってみてどうでしたか?
菊地:めっちゃばり気持ちいい。
一同:爆笑
田畑:センターを踊ってる菊地さんは皆さんどう見えました?
一同:バリかっこよかったです!
菊地:シャー!!
一同:シャー!!
池田:ほんとラップ部分とかめちゃめちゃ菊地さんのパッション出て凄かったですね!早く帰って配信見たいですもん!
菊地:俺もそれなのよ。早く見返したいよね!
田畑:ちょっと年表で総スカンくらってるところも見てください
菊地:確かにそこもね笑
田畑:お時間もあるということなので、インタビュー以上とさせて頂きます。公演終わりの疲れているところ、皆さんどうもありがとうございました!
メンバー:ありがとうございました!!
■田畑勇一
NSC東京校 13期生
2008年4月に藤本淳史とお笑いコンビ「田畑藤本」を結成、2020年解散。 現在は「田畑勇一」に改名しピン芸人として活動している。
6月がどんな月か皆さんはご存知ですか?古くはジューンブライトというような言葉もありましたが、吉本坂では6月を2期生チーモンチョーチュウ菊地さんの誕生月と位置付けております。
公式の発表があったわけではございません。しかしそう思っても仕方がないのです。なんと、吉本坂が毎週金曜日定期公演を行っている有楽町シアターで、3週にわたり菊地浩輔の生誕祭を開催することを発表したからです!チーモンチョーチュウの漫才を見てきた自分としては、これは絶対に自分の目で確かめる必要があると思い、今回のイベント「Happy Birthday To Me~今夜だけは、主役・菊地浩輔~」に参加させて頂きました。
という事で、吉本坂はもちろん1次で落ちた、ラフマガで芸人ライターをしている田畑勇一です。よろしくお願いいたします。
・オープニングから浮かれっぱなし!チーモン菊地の年表クイズでハプニング続出!!
幕が上がり、舞台上に照明が照らされると、今回の主役菊地浩輔が早速登場。なんと肩からかけているのは「本日の主役」の襷。そして蝋燭がデコレーションされているパーティメガネ。漫才師としての菊地さんしか見たことがなかった僕は、この眼前に現れた菊地さんが、アイドルとしての菊地さんなのか、ただただはっちゃけてる40歳なのか、全くその判断がつかなかったが、一つだけ言えるのは、とにかく本人がめちゃめちゃ楽しそう!!
吉本坂としては初の生誕祭という事で気合を入れてきたと語る菊地さん。なるほど、やはり2期生でありながら芸歴では大先輩の自分が後輩たちに道を示すべく、率先してアイドルとしての背中を見せているのだ。僕の中で全てが腑に落ちたあと、本日の生誕祭を祝ってくれるメンバーたちを呼び込むと、僕の期待とは裏腹に、その姿をいじられまくる菊地さん。
え?やっぱりはしゃいでたのか!!実は家にあるピカピカしたものを集めてきたらしい菊地さ
ん。そんな大はしゃぎの40歳に、レインボー池田が堪らず今日のメンバーのスタンスを確認する時間帯も。しかし6月の公演は本当にすごい。なんと6月の菊地生誕祭の3週分は、全て菊地さんが自身で企画しており、セルフで祝うというスタンス。その熱の入れように会場が盛り上がるなか、「見る人が見たらだいぶ寂しい人かもしれない」と菊地さんが漏らすと笑いも起こる。続け様に、本来の誕生日も6月23日で、実はそれまでに3公演全て終わっていると暴露すると、またまた会場から笑いが巻き起こる。自虐で笑いを起こす菊地さんだが、それを大いに笑って主役を祝福するのも吉本坂らしい祝い方だ。
そんなメンバーから愛あるいじりを沢山されて、メンバー同士の仲の良さが見れたところで最初の企画「年表クイズ」がスタート。
菊地浩輔という人間を昔から知っていた人は更に深く、吉本坂から知ってくれた人はどんどん自分を知って貰いたいという事で用意された生誕祭企画。生誕祭にふさわしいクイズだと思いきや、一筋縄で行かないのが菊地さんの年表クイズ。なんとここで、メンバーの机の上に用意されたのは黒ひげ危機一発。
もし問題の答えがわかっても、黒ひげを飛ばさないと答えられないのだ。そんなオリジナルルールに「めんどくさい!」のクレームが池田から飛び出すが、「でも誕生日の人にそんなこと言っちゃあダメだよね。」と余計に寂しくさせる追い討ちいじりでまたまた笑いが起こる。そんな中、吉本坂では先輩に当たる池田が、年表クイズをするにあたって菊地さんとの関係性を他のメンバーに聞いてみると、藤井菜央から「アニバーサリーライブですれ違ったことがある」とまさかの発言。誕生日を祝いにきたメンバーからの極薄エピソード披露のハプニングに、他のメンバーが、「それだけ?!」と驚きを隠せないなか、必死に藤井菜央とのエピソードを披露するのは本日主役の菊地さん。
なんとかメンバーとの関係性を証明できて、池田も「危うく知らないおじさんのパーソナルな部分を解くのかと思った。」と一安心。なんとか年表クイズの企画へ進んでいく。年表クイズでは、メンバーも驚きの菊地さんの過去が次々と明かされる中、黒ひげがうまく飛ばず苦戦するメンバーたち。
しかし、ここで思ってもいないハプニングが起こる。池田だけは何故か黒ひげをすぐに飛ばせてしまうのだ。本来なら大チャンス。しかし、池田自身も黒ひげ一発飛ばしの才能を自覚しておらず、答えが思いつく前に黒ひげが飛んでしまい逆に追い込まれていく。自分の才能に置いてけぼりを喰らう池田。
池田が解答に苦しむ中、他のメンバーは手を止めて池田が答えるのを待つ。その無言の圧にも苦しむ池田。しかしここでまたハプニングが。箕迫かなが黒ひげを飛ばしてしまい、池田が答えている間に剣を刺していたことが発覚。そんな収集がつかないメンバーたちの行動に、休むことなくツッコミを入れて働くのが本日の主役の菊地さん。
本当にフル稼働している。本日の主役という襷がキラキラ輝く。40という年齢はアイドルにおいては”おじさん”という表現にまとめられてしまうのかもしれない。けれど、今この公演においては、40という積み重ねてきた年月が、好き勝手暴走するメンバーたちをツッコミとしてまとめ上げるうえで必要不可欠な年齢であり、まさに40という年齢だからこその公演に思えてくるのが凄い。間違いなく一番輝いているのは菊地さんなのだ。
年表クイズの結果は藤井菜央が2P獲得で優勝。景品として菊地さんの唯一残っている赤ちゃんの写真が額縁に入れられてプレゼント。恥ずかしそうにしながらも嬉しそうに景品をもらう藤井菜央だった。
・菊地年表クイズの勢いのまま!菊地の思い出の曲「がじゃいも」熱唱!
年表クイズで大いに楽しませてくれた本日の主役菊地浩輔が、次に用意したのが自身の思い出の曲を歌うパフォーマンス。歌う前に静かな口調でその曲の思い出を語る菊地さん。10代の多感な時期に、悩んだり凹んだりした時に何度もこの曲で勇気づけられたことがあるそうだ。そんな菊地さんの思い出に触れた会場も、少しノスタルジックな雰囲気に。お客さんから自然と拍手が沸き起こると、その場で感謝の気持ちを伝える菊地さん。
そんな会場の雰囲気からも、当然バラードの曲が歌われるのかと思いきや、菊地さんの口から飛び出したのは「がっじゃいも~!!」の言葉。菊地さんの思い出の曲とは、あのとんねるずさんの名曲「がじゃいも」だったのだ。最後まで明るく仕上げる菊地さん。さすが、人を元気にする才能を生まれながらに持っている。
途中からはメンバーが再び合流し、会場の盛り上がりも最高潮に。そして最後は菊地少年の思い出の写真たちがモニターにうつされ、菊地浩輔の歴史を、本人の思い出の曲と本人がそれを熱唱する中で振り返るという贅沢な時間となった。
・NEXT CHAOのコーナーでは白いガチ詩foreverMAXが二度目のパフォーマンスを披露!
様々なパフォーマンスが毎週飛び出すNEXT CHAOのコーナでは、白いガチ詩foreverMAXがコ
ント「競馬の予想屋」を披露。
白いガチ詩foreverMAXは、東京シャンデリアのハラちゃんと、まるいるいとのユニット。独特
の世界観で見るものを魅了していく、これからの活躍がめちゃめちゃ期待される2人だ。それぞれの活動もめざましく、東京シャンデリアのハラちゃんは、コンビ結成わずか3ヶ月で神保町漫才劇場のメンバー入りに手のかかるところまで早くも来ている逸材。
まるいるいは広瀬すずさんのモノマネでテレビにも出演。自身のyoutubeチャンネル”まるいるいのご飯を食べさせてもらえませんか?”は登録者1万人に手が届くところまで増やしている。
そんな個々での活躍も凄い2人が、もう一つ力を入れているのが白いガチ詩foreverMAXなの
だ。コントの世界で2人の表現がぶつかり絡み合い、どのユニットにも真似できない唯一無二の雰囲気を作り出している。そしてコント終わりに中島美嘉さんのGLAMOROUS SKYを熱唱。若
くしてお笑いも歌もできるなんて本当に凄い才能だと脱帽させられる。これからの吉本坂の活躍も大いに期待させてくれるNEXT CHAOのコーナーであった。
・最後はアイドルとして全てを持っていく菊地さん!そしてフィナーレ!!
そんな吉本坂の明るい未来を見せてくれたあとは、現在バリバリ活躍中のみんなの兄さん菊地浩輔のアイドルとしての圧巻パフォーマンス。そしてこれが、生誕祭第1週の最後の演目となった。
吉本坂の名曲揃いの中でも神曲と称される「STRAY SHEEP」を、センター菊地浩輔で披露。レ
インボー池田も他のユニットの曲を披露するのは初めてらしく、そちらにも注目が集まる。
STRAY SHEEPのイントロが流れると浮かび上がるメンバーの影。そこはさっきまでの楽しい舞
台の延長とは明らかに違っており、アイドルとしての覚悟を見せる場所に変わっていた。同じ人物
がやっているのか?楽しい空気だった会場を、STRAY SHEEPの波が駆け抜け、会場に広がって
いる波長を塗り替えていく。とても堂々としていて、それを査定してくれと言わんばかりにパ
フォーマンスは続く。
見るものの目を奪うとはこういうことなのかもしれない。芸人として表現してきた人生を、これからはアイドルとしても表現していく。そこには覚悟を持ってパフォーマンスをやり切るメンバーと、センターを務める菊地浩輔の姿があった。
全ての企画をやり通して晴れやかな表情を浮かべる菊地さん。改めてメンバーからもおめでとうと声をかけられる。池田から「これをあと2週するって大変ですね。」と、菊地さんを思いやったが、当の本人は「2週目と3週目はまた違う企画を準備していて、今から楽しみだ。」と目を輝かせていた。
やはり、この人は根っからの人を楽しませたい人間なんだろう。それは芸人でもアイドルでも変わらない、普遍的な”菊地浩輔”という人間の核にあるものなのだろう。そう考えたら、何もアイドルとしての活動が不思議なものではなく見えた。チーモンチョーチュウの漫才を見てきた僕にとって、吉本坂の菊地さんは、新しく自分を表現する場所を増やし、変わらずそこで人を楽しませたいと一生懸命汗をかく、偉大な先輩であった。改めて、40歳の誕生日おめでとうございます!
・公演を終えてメンバーの皆さんに少しだけインタビューさせて貰いました!
田畑:メンバーの皆さん、公演お疲れ様でした!
メンバー:お疲れ様でした!
田畑:本当に素晴らしい公演でした!
メンバー:ありがとうございます!
田畑:聞くところによると、吉本坂の生誕祭は菊地さんが初めてということで、ご自身の意気込みはどんな感じだったんでしょうか?
菊地:一発目を飾らせてもらうのは光栄だったんですが、正直少し怖いところもありました。一発目の生誕祭がお前かい!とか思われたらどうしようと笑 そんな不安なところもあったんですが、でも、やらせて頂く以上は楽しみたいなと思ってやりました。
田畑:その楽しみたいがオープニングの衣装で全面に出ていたと思います笑 見たことのない菊地さんが見れたと言いますか。
菊地:やっぱりアイドルなんで笑 もうツッコミとかじゃないんで僕は。有楽町ではアイドルなんで。
メンバー:おおーー!
田畑:公演中にもおっしゃっていましたが、今日のメンバーは普段から仲良くされてるメンバーなんですよね?
菊地:そうですね。やっぱり同期の2期生のメンバーだったりとか、菜央ちゃんはSHOWROOM
とか今日以外の公演だったり、池田とかも芸人の時から一緒だったりなんで、今日はそんなメンバーでお祝いしてもらったって感じですね。
田畑:皆さんからも菊地さんとの思い出を聞かせて貰いたいなと思うんですが、如何でしょう
か?
菊地:そんなみんな無いんじゃないの?
メンバー:いやいや!ありますよ!!
池田:僕はNSC在学中に番組観覧の動員で行った現場で、菊地さんがめちゃめちゃ踊ってらっしゃって、凄いなこの人って思ったのが最初ですね。
菊地さん:バカソウルだ!笑
池田:そうです!バカソウルです!!そこが出会いなんですよ!
田畑:その時のこと考えたら、一緒に誕生日をお祝いしてるのはどう?
池田:感慨深いですよ!10年前の池田が聞いたら(テンション)ブワってなりますね!バカソウルで見てた人!!おはスタの昆虫やー!って。
菊地:おはスタね!笑 やってたよなー!
田畑:そこらへんの感情は僕もわかるとこありますね。あまり本人には伝えられないけれど、内心めちゃめちゃ舞い上がってたり笑 他のメンバーはどうですか?
ハラちゃん:一番最初、2期生が入ってしばらくは具体的な活動がなかったんですよ。それで、昨年の10月に2期生の公演を有楽町で初めてやったんですけど、その時に、2期生みんなどうしたらいいかわからない状態の中で、菊地さんが僕たちを優しさで包んでくれて、まとめてくれたんです。
ー菊地さんがにこやかな表情で聞いている
ハラちゃん:それに踊りも一番初めに覚えられたのが菊地さんで、僕らも踊りには自信があったんですが、菊地さんのその姿に若いものが負けるわけにはいかないという気持ちにもなって、僕らの中で火が着いたというか。
ー菊地さん満面の笑み
ハラちゃん:今、微笑んでらっしゃる菊地さんがいて下さったからなんですよね。笑
田畑:菊地さん凄いじゃないですか!どうですか?この想いを聞いて。
菊地:いやー。こんなに気持ちいい瞬間があるのかなと思いますね。
一同:爆笑
菊地:すんごい気持ちいい・・・。
ハラちゃん:それからみんなグッと2期生も引き締まって。その空気感は菊地さんが作ってくださったと思います。
田畑:菊地さんにはそういう想いはあったんですか?
菊地:自然と若いと、芸歴が若かったり、単純に年齢も若かったりすると、何をどうしたらいいかもわからないし、ちょっと上の先輩との交流もわからないところもあると思うから、オーディションの時から、僕が2期生として入ったら1期生との橋渡しになりますとはずっと言ってたんで。
田畑:それがちゃんとメンバーに伝わってますよ!
菊地:いやー。それがちゃんとこれだけの文字数で言われると嬉しいです。文字数分だけ嬉しいです!
一同:爆笑
田畑:公演の年表クイズの企画はご自身で考えられたということでしたが、やってみてどうでしたか?
菊地:クイズはみんな前のめりになってくれてたんだけど、その他のJリーグ開幕とかを言った時の興味もなさ笑
田畑:僕も同じところでそれ思いました!笑
菊地:もっとこの時に出来たんですね~!とか想像してたんだけど、へぇー。って感じでその
ギャップに驚いたというか。。
メンバー:すみません!笑
池田:それを察してかノストラダムスカットしてましたよね笑
田畑:ご自身の判断でカットしたんですか?!
菊地:そうそう!またノストラダムスを説明するのも大変だし、あそこはピュッとカットしましたね。
田畑:2週目からは芸人編突入ですね!どうですか?
菊地:実はね。2週目は勝手な裏テーマなんですけど、2期生で固めていて、なおかつ全員芸人なんですよ。こんなご時世だから、場数も減ってるだろうから、なかなか羽も伸ばせてないと思うんで、ここでいっぱい羽を伸ばしてもらおうと。
田畑:なるほど!
菊地:どんと来いと!
メンバー:おぉー!!
菊地:あと3週目に関しては、結構仲が良い人だとか、吉本坂に入るきっかけになった人たちを呼んで、そこらへんの話とかも出来たらなーと思ってますね。
田畑:これはどちらも見逃せない公演になりそうですね!あと、がじゃいもの曲の思い出をもう少し教えて欲しいなと思いまして。
菊地:あれは舞台上で喋ったことが全てです!笑
田畑:そうなんですね!笑 わかりました!笑 では最後の「STRAY SHEEP」を選ばれた理由
は何だったんでしょうか?
菊地:あの曲は、僕が吉本坂の好きな曲の中に必ず入ってくる曲で、それは絶対にやりたいなと思ったんです。河本さんの時の公演でもやったんですけど、その時はまるまる全部じゃなかったんで、是非全部入ったバージョンでやりたいなと思って。
田畑:その曲のセンターをやってみてどうでしたか?
菊地:めっちゃばり気持ちいい。
一同:爆笑
田畑:センターを踊ってる菊地さんは皆さんどう見えました?
一同:バリかっこよかったです!
菊地:シャー!!
一同:シャー!!
池田:ほんとラップ部分とかめちゃめちゃ菊地さんのパッション出て凄かったですね!早く帰って配信見たいですもん!
菊地:俺もそれなのよ。早く見返したいよね!
田畑:ちょっと年表で総スカンくらってるところも見てください
菊地:確かにそこもね笑
田畑:お時間もあるということなので、インタビュー以上とさせて頂きます。公演終わりの疲れているところ、皆さんどうもありがとうございました!
メンバー:ありがとうございました!!
■田畑勇一
NSC東京校 13期生
2008年4月に藤本淳史とお笑いコンビ「田畑藤本」を結成、2020年解散。 現在は「田畑勇一」に改名しピン芸人として活動している。